東北学院大学 工学部 機械の同窓会です。

1807原晋氏御講演

青山学院大学 原晋氏の講演を聴いて

副会長 千葉幹郎

2018年7月20日(金)18:00~「箱根駅伝から学ぶスポーツのあり方」と題した青山学院大学 陸上競技部 長距離ブロック監督 原晋氏の講演会が土樋キャンパス6号館講義室にて開催されました。本講演会には東北学院同窓会長からの案内により機械TG会からも幹事会メンバー5名が参加いたしました。本講演につきましては、翌日の河北新報でいち早く報道され、近々発行の東北学院時報にも詳細に内容が報じられると存じますので、ここでは、感じたままを記したいと思います。

1. 先ず、「そーだったのか」と感じた点
(1) 学生スポーツの指導者は、経験者が多く、自身の実績・成功例をベースに指導に当たるケースが多い。→良い素材を持った人材が活躍する場となり、チームの一員となるがための個人プレーがまず先行する可能性がある。
(2) 原監督は、企業人でも陸上を目指すも挫折を味わい、企業発展に舵を切り、目的を達成するための指導力を習得実践し、人・もの・金 の必要性を重要視し、実績を上げた。
(3) 2002年青学では、スポーツ活動の強化を図るべく、駅伝・ラグビー・野球に絞り、人材確保を図り。新しい切り口を期待して、原氏を監督として迎えた。
*おそらく、企業活動での人材育成力が相当ひかり、当時の青学としても、専門分野の実績より、組織・人材育成に力を発揮している原氏と方向性がマッチングし、招聘したものであろう。
(4) 2015~箱根駅伝4連覇中。

2. 原監督のポリシー
(1) 箱根駅伝で優勝を目指すには、まず人材の育成強化、目標を半歩先に置いたステップアップを基本としてロードマップを示し理解を得た。優勝するまでには、予選を勝ち抜き出場し、シード権を得て実力を維持し、結果をだすが10年必要とした。
(2) 目標をクリアすべくスタートも、予選を勝ち抜くまでには、原バッシングを浴びたこともあった(ベース作りのステップであったので辛抱、当時の一年生には、卒業するまでは出場困難も、次に出場を果たす下地作りのメンバーとして理解を得た)
(3) 組織を構成するにあたり、確たる理念を持ち、 勝利 普及 好循環 哲学を明文化し、寮の規則とし、毎年適切に見直しをしている。
(4) 原監督自身、初期は厳しい指導者(いぬ型)も、組織を作るにつれ、結果を出し、一部監督権限の委譲を図るなど行い、猫型の組織となり浮つき等見られたので引き締めも行った。
(5) 駅伝の特殊性のある各ポジションで、ベストの選手を割り当て、個人の実力を100%引き出すことで、結果、タスキが繋がれ優勝へ導かれる。
(6) すべての選手は横並びから育てていき、割り当てを勝ち取っていくが、下手をすると、当日の体調が悪くそれを隠して無理して出場し、レースで倒れてしまう。映像では、「体調悪いのにがんばれ」との感動場面にも見えるが、個人マラソンではあっても、駅伝は、チームプレーに徹する選手を育てることが大事。
(7) 結果して、4年で、栄えあるアンカーを務めるキャプテンが、前日、明日の不調を隠さず訴えてきた。控えの選手に交代させ、このとき、原監督は、勝てるチームができたと感じた。
(8) 首位でのゴールが見えると、監督以下関係者が、辞退したキャプテン共々、アンカーを待ち受けることができた。(スペースの都合か?2位以下では2名以下での待ち受け)
(9) 原晋監督は、勝てるチームができたので、来年も勝ちに行けるとの自信も示された。

3. 今後の展開
東京オリンピックを見据えるとの宣言を発信した。
選手の育成には、失敗の本質を話し合う哲学を共有すること。
今後、出身学生の68%は地方出身でもあり、地方の良い人材を育成根ざす組織も考えていくため、箱根駅伝の全国化も検討(関東20枠、地方5枠あたりか?)
将来を思うに、半歩先から何ができるかを考える。大義を掲げ、三割が賛成する理論、個人と組織、一体感。怒るよりアドバイスで心理的な安定性を図る。
個人の大事なことは、規則正しい生活が基本。 著書「47の言葉」紹介で締めくくり。

以上

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